「LWAN」のシガーが美味しい理由


Bar Spirits の葉巻の仕入先である浅草「LWAN」。
シガースモーカーから絶大な高評価を得ているお店。
「LWAN」から葉巻を仕入れるまでは色々な所から葉巻を仕入れてましたが、今では「LWAN」で統一してます。それだけ「LWAN」の葉巻は素晴らしい状態のモノばかりです。
状態だけでは無く、「LWAN」のシガーには共通の個性(ほのかな甘い香り)があるような気がしていたのですが、「LWAN」のご主人に、
「どうしてLWANのシガーはこんなに美味しいんですか?」
と、聞くだけ野暮だと思い、今まで聞かなかったのですが、なんとなく「LWAN」店内のウォークインヒュミドールの奥のロフト状になっている上の倉庫に秘密があるような気がしていました。
とある日に、意を決して、
「上の倉庫って見せてもらって構いませんか?」
と、聞いたところ快く承諾していただけたので覗いてみると・・・
そこには壁一面のスペイン杉の引き出し状の棚が!こ・・・これは?
「それはエスカパラーテです」
はて?エスカパラーテとは?
シガーは通常、職人が巻き終わったあと50本の束にされ、品質チェックを行います。品質チェックをパスした束が、エスカパラーテと呼ばれるスペイン杉の棚で温度16~18℃(やや低目)湿度68%前後で1~2ヶ月寝かされ、巻かれた時はバラバラの味わいの葉同士が、馴染んで味が均一化し、スペイン杉の香りをたっぷり吸い込んで、シガーならではの甘い香りが付きます。(この後、リングが巻かれ箱に入れられ出荷)
しかし!
2000年当たりからタバコの葉の品種改良(より短い熟成期間でより良い香り、安定した香りが出る仕様)や経営陣の編成などがあり、以前とは作り方が変わりました。この頃から、どうやらエスカパラーテが行われないようになったらしく、
「品質チェック→即出荷」

と、なっているらしいです。「今のキューバシガーはエスカパラーテを行わなくても十分美味しい」と言ったとか言わなかったとか。
ただ、当たり前ですが2000年よりずっと前から葉巻を嗜んで来た方が、味わいの変化に気付かない筈もなく、「最近の葉巻は出来立ては青臭くて香りが良くない」と、おっしゃる方が沢山出てきました。
「LWAN」のご主人も、もちろんそんな方の一人で、いち早くエスカパラーテが行われなくなったんじゃないか推測し、「LWAN」を開業した時には、倉庫にキューバさながらのエスカパラーテを設置。この際、日本にはスペイン杉を取り扱っている業者が一つもなく、現地から直接スペイン杉を取り寄せてエスカパラーテを作りました。
「LWAN」ではキューバから届いた葉巻を一旦全て箱から出し品質チェックを行った上、現地と同じように50本の束を作り、少し低めの温度でエスカパラーテで寝かせ、納得のいく状態に仕上がるまで店頭には並べないそうです。
現地では1~2ヶ月寝かせるそうですが、「LWAN」では納得がいくまでは何年も寝かされる場合もあるそうです。
葉巻を輸入してから店頭に並べるまで、これだけ手間と時間のかかる工程を経ているシガーショップが世の中にあるのでしょうか!?スイスにあるジェラールという世界一有名な葉巻の小売店が似ている事をやっているという話を聞いたことはありますが、日本では間違いなく無いでしょう。
もし、このブログを読んで、これと同等、あるいはそれ以上の事をやっているシガーショップをご存知の方がいらっしゃったら、是非小生に教えて頂けたら幸いです
そんな手間暇をかけてスペイン杉の香りとご主人の魂と愛情をたっぷり吸い込んだ日本一美味しいシガーを、是非、Bar Spiritsでご堪能下さい!

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【Bar Spirits】~カクテル&シガーバー スピリッツ~

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